カリキュラム一覧表
各学期の主な講義内容を紹介します。
またシステムデザイン工学科の特徴でもある独自の講義テキストについても説明します。
SDの講義テキストの紹介
システムデザイン工学科の多くの講義科目においては、市販のテキストではなく講義担当者が独自に執筆編集したテキストを用意し、受講者に無料で配布しています。講義内容とテキストの内容が一致した効率的で質の高い講義につながると同時に、学生の経済的負担も軽減します。
カリキュラム一覧表
2 年生 春学期 専門基礎科目
科目名 | コメント | 関連科目 |
---|---|---|
応用解析第1 (学科推奨科目) |
微分方程式は、理工学分野の現象を記述し解析するための重要なツールの一つである。自分で現象を記述する微分方程式を導出したり、実際に解いて現象を解析できる応用能力を修得して欲しい。 | ・数学B1 ・工学数学 |
確率・統計 (学科推奨科目) |
実世界で生じる現象は、ほとんどが不確定性を含んでおり、現代の科学・技術の研究において、確率・統計は欠くことのできない重要な道具である。本講義では、確率・統計の初学者を対象として講義する。 | ・数学B2 ・工学数学 |
情報処理システム (学科推奨科目) |
研究に必要な基礎知識としての計算機を学習してもらうため、本講義では現在主流の計算機の動作の仕組みを全般的に取り扱い、プログラミングの初歩的な概念についても講義する。 | ・プログラミング演習 |
図学 (学科推奨科目) |
人工物の設計にあたり、図による表現は欠かせない。本授業では、スピーディーな手書きの作図から、CADを用いた作図、最先端のコンピュータを援用したアルゴリズミックな図学までを学ぶ。本科目は、知識としての修得だけでなく、簡単な演習課題を通して、設計のために使える技能として修得することを目標とする。 | ・プログラミング演習 ・空間設計製図Ⅰ ・デザインリテラシー演習 ・空間デザイン学 |
デザインリテラシー演習 (必修科目) |
この演習では、ものづくりを行うための基本能力である工業図面の理解と製図を行うための基礎知識を習得する。すなわち、工業図面の機能と規格、投影法、公差、はめあい、部品の簡略図法などについて学ぶ。CAD(コンピュータ援用設計)システムを用いた実習を行い、習得した知識を用いて実際の機械部品を製図する能力を養う。本演習は風力発電を設計課題として設定しており、製図演習を行うのみならず、著名な外部講師による講義によって風力発電の現状についても学ぶ。 |
2 年生 秋学期 専門基礎科目
科目名 | コメント | 関連科目 |
---|---|---|
回路とシステム 第2 (学科推奨科目) |
回路とシステムのアドバンストな内容。 | ・回路とシステム第1 ・信号処理 |
環境化学概論 | この講義では、地球環境・物質循環・水質形成・廃棄物地中処分を取り上げる。地球環境における問題を化学的に理解する。その為に分析事例を示し、解析法を学ぶ。物質移動論について学んでほしい。 | ・化学B ・建築環境工学 |
空間設計製図I | 小規模の構造物、部屋、独立住宅などの設計を通して、3次元的な空間設計手法の基礎を習得する。 人体の寸法、動作の寸法、活動する空間の寸法について理解を深めるとともに、機能的な設計、強く安全な構造物の設計、環境と調和して快適な住空間の設計、経済的で無駄のない設計、審美性の高い人工物の設計のノウハウについて、課題を通して、経験的に習得する。 |
・図学 ・デザインリテラシー演習 ・空間デザイン学 |
ダイナミカル システム (学科推奨科目) |
ダイナミカルシステムは、さまざまな工学システムのダイナミクスをどのように表現し、解析し、その構造をあきらかにしていくかについて、基礎的な知識を修得し、これを実際の物理系、力学系、電気系、熱系、流体系などに応用できる基礎的能力を身につけて欲しい。 | ・工学数学 ・線形制御理論 ・設計・計画の最適化数理 |
電磁エネルギー 変換工学 (学科推奨科目) |
われわれの家庭、社会で使われている技術製品は、多くが電磁気現象を原理にしている。また、モータ、センサなど電気系と力学系を複合した製品もたくさんある。自然界の法則がどのように実際のもの作りに応用されるかに興味を持って学習して欲しい。 | ・電磁気工学 ・光学システム ・電気機器システム |
熱流体システム 第2 (学科推奨科目) |
システムデザインに即座に適用できる、流体力学および流体工学に関して授業を行う。 | ・熱流体システム第1 ・熱エネルギー工学 |
プログラミング 演習 (学科必修科目) |
計測制御用コンピュータを理解する上で基礎となる計算機の基本構成、入出力インターフェイスの基礎を理解し、C言語を用いたプログラミング実習により、計算機ユーザとして必要とされるシステム計測・制御と画像処理等の情報処理の基礎知識およびプログラミング技法を習得する。 | ・グラフィック表現論 |
力学的アナリシス (学科推奨科目) |
力学と動力学に関するモデリングの基礎を力学的モデリングで学んだ後、その特性と応答解析の基礎を学ぶために設けられた科目である。機械工学、建築工学、土木工学の基礎としての静力学、動力学、機械力学、材料力学などの基礎知識を習得でき、基礎的で重要な科目である。近年制御工学、ロボット工学などの学際的な分野においても、対象は力学系であることが多く、エンジニアリングの広範な分野の基礎を学ぶことができる。 | ・力学的モデリング ・力学的シンセシス |
3年生 春学期 学科専門科目
科目名 | コメント | 関連科目 |
---|---|---|
エレクトロニクス デザイン |
電子回路は現代工学の分野で大変発達し、また複雑化している。トランジスタ、アナログ集積回路を使った簡単な回路を学び電子回路の基礎を習得する。これによってどのような複雑な回路の設計にも対応するための基礎学力を身につける。 |
・電気機器システム ・パワーエレクトロニス |
空間構造力学 | 本講義では、建築空間を構成する各種構造システムの一般的事項について学んだ上で、その力学的挙動を解析し、設計するための基本的なアプローチおよび手法の基礎理論について学ぶ。構造力学の基礎の理解に重点を置く。 |
・力学的シンセシス ・構造システム工学 |
空間デザイン学 | 建築・都市空間デザインのために必要な基礎的知識と、デザインの技術を習得する。演習課題として、学校、集合住宅等の中規模の建築デザインを行う。課題からを通して多数の単位空間から構成される複雑な空間デザインの構成法について学ぶ。 |
・図学 ・空間設計製図Ⅰ ・空間設計製図Ⅱ ・建築デザイン論 ・SD工学演習 |
グラフィック 表現論 |
グラフィック表現技術をCAD/CAMシステムにおけるマンマシンインターフェースの一つの要素技術として認識し、この観点からグラフィックス手法を教授する。設計の意味、方法、手順を概説し、CAD/CAMシステムにおけるコンピュータモデルのデータ構造と構築方法、自由曲面モデルの構築方法と表現方法、座標・投影変換およびシェーディング技術、そしてそれらの加工技術への応用について講義する。 | ・プログラミング演習 |
建築熱・空気 環境工学 |
建築環境を対象として、そのモデリング手法と解析・設計手法について講義する。講義を通じて人間を含む建築環境のデザイン手法を基礎から習得する。特に複雑な環境のモデリングや解析については、実験のビデオやCG等も利用してわかりやすい解説を行う。 |
・環境化学 ・熱エネルギー工学 ・エネルギー変換システム |
信号処理 |
信号解析と信号処理システムに関して、特にディジタル信号処理を中心に講義する。いずれも信号処理の方法論と処理システムのデザインの両者について学ぶ。 システムデザイン工学のあらゆる分野に必要な基礎工学のため、機械分野、建築分野に進む場合も選択しておくと役立つ。 |
・回路とシステム第2 ・システム計測 |
生産システム |
本講義では、高度生産システムを実現する上で必要となる技術について述べる。 ・コンピュータ支援生産システム(青山英樹教授担当) 金型システム(射出成形金型、プレス金型)、コンピュータ支援加工システム、コンピュータ支援計測システム、加工プロセス監視用センシングシステムについて概説する。 ・生産システムの設計(柿沼康弘教授担当) 製品を製造する生産システムの設計手法や計画手法について講義する.需要・技術予測、生産設計、製造計画の方法論など生産システムを構築するために必要な基礎知識を学ぶ。 |
・マシンデザイン ・マニュファクチュアリングアナリシス |
線形制御 理論 |
線形フィードバック制御系の設計について学習する。特に、周波数応答やステップ応答などの入出力特性に基づいた周波数域設計法と、状態空間表現に基づいた時間域設計法の基本を理解し、設計演習を通して設計法を応用する能力を修得することが目的である。 |
・ダイナミカルシステム ・制御システム設計論 |
鉄骨構造工学 | 建築における主要な構造形式である鉄骨構造について、材料の力学的特性、部材断面・接合部の設計法、そして骨組の設計までを幅広く学ぶ。 |
・空間構造力学 ・構造システム工学 ・地震工学 |
電気機器 システム |
本講義では、モータの原理、基本特性を述べる。モータの原理は電磁気の基本法則を利用しているが、直流モータ、誘導モータ、同期モータの3種類の基本形がある。講義では、それらの動作原理、速度特性など基本的性質、速度制御の基礎を述べる。講義の目標は、実用システムでは各種モータが用途によって使い分けられているが、その最適システムを設計できる基礎知識を習得してもらうことと考えている。 |
・光学システム ・エレクトロニクスデザイン |
熱エネルギー 工学 |
多様なエネルギー形態の一つであり、最も頻繁に使用されている熱エネルギーについてその移動過程のメカニズムを理解することにより、熱エネルギーシステムを有効に利用する方法論を学ぶ。熱伝導、対流、放射の移動現象から場の保存則に基づく運動量、熱、物質の移動過程の表し方を理解する。また、層流や乱流中での対流、熱と物質の同時移動、相変化を伴う熱移動などの問題を取り上げ、熱交換機などの熱エネルギー機器への応用を論じる。 |
・熱流体システム第2 ・建築環境工学 |
パワー エレクトロニクス |
電力用半導体素子の動作・回路とトポロジー。電力変換方式についてまず講義する。特に回路とトポロジーでは非線形回路における解析・設計を取り上げ、主回路形式やその実現のみならず、有効電力や無効電力についての物理的な意味を明らかにする。また、電力変換方式では直流-直流、直流-交流、交流-直流、交流-交流といった変換形式に留まらず、電力貯蔵や無停電電源などのシステムについても講義する。次にパワーエレクトロニクス技術を用いる幾つかのシステムについてケーススタディーを行い、原理やシステム解析・設計等について論じる。 |
・エレクトロニクスデザイン ・エネルギーネットシステム |
マシンデザイン | 本講では、まずマシンシステムのデザインに関する基礎的な考え方を概説し、つづいてマシンシステムを構成する各種の機能部品について、その構造、機能、基本的な設計法などについて述べる。 | ・生産システム |
力学的 シンセシス |
静力学的設計と動力学的設計の手法について学習することを目的としている。静力学的設計に関しては数値解析による設計手法の基礎に重点が置かれ、動的設計に関しては変分法に基礎を置いた最適化および最適制御に重点が置かれる。簡単な構造の最適化問題や自動車のアクティブサスペンションの最適制御問題などを通して基礎知識を習得できるように例題を紹介する。 |
・力学的モデリング ・力学的アナリシス ・空間構造力学 |
3年生 秋学期 学科専門科目
科目名 | コメント | 関連科目 |
---|---|---|
空間設計製図Ⅱ | この授業は、様々な種類の多数の人間が活動する空間を設計する。様々な部分から構成される複雑な空間構成を有する中規模の建物(内部の空間と周囲の外部の空間を含む)の設計を行い、その空間構成手法を習得する。機能性、自然や周辺環境との調和、構造的な合理性も考慮し、かつ美的にも優れた空間を設計することが求められる。 | ・空間設計製図Ⅰ ・空間デザイン学 ・建築デザイン論 |
工学材料 | 工学の分野で使用される材料を、力学と電磁気学的な面からとらえ講義する。 機器の開発、設計に必要とされる材料の基本知識を習得すると同時に、材料設計の概念を把握してもらうことを目標と考えている。 |
・メカトロニクス |
光学システム | 光学の基礎 | ・電磁エネルギー変換 ・電気機器システム |
構造システム 工学 |
本講義では複雑な変形を示す構造物の解析手法について学ぶ。講義前半ではエネルギー原理として、相反定理、カスチリアノの定理、仮想仕事の原理、最小ポテンシャルエネルギーの原理について習得し、更に有限要素法により連続体を離散システムとして解析する手法について学ぶ。 講義後半ではより大きな変形を受ける場合の解析手法として弾塑性力学の基礎や座屈の解析手法などを学ぶ。 | ・力学的モデリング ・力学的アナリシス ・空間構造力学 ・地震工学 |
居住設備 デザイン工学 |
本授業では建築空間における住環境設備(建築設備)を講義対象とし、各建築設備についてその概要と機能について講義する。次に、現在の大きな社会的問題でもある地球温暖化問題や省資源・省エネルギー問題と建築設備の関係、さらには今後の情報化・高齢化社会への建築設備的対応などについても講義する。さらに本授業では建築設備の実例紹介や建築設備の原点でもある住宅設備(住宅ショールーム)の見学もあわせて行う。 | ・システム生命工学 |
システム計測 | 航空機、自動車、居住空間、化学プラントなど様々な熱流体システムの現象解明や設計、制御に必須の方法論であるセンシングとシミュレーションについて講義する。温度・圧力・速度センシングと熱流動シミュレーションについて、基本的な考え方と原理を学ぶ。 | ・熱流体システム第1 ・熱流体システム第2 ・熱エネルギー工学 ・建築熱・空気環境工学 |
システム工学 | システム工学の理論と方法、最新のトピックスや宇宙開発のような巨大プロジェクトへのシステム工学の応用について学ぶ。 | ・確率・統計 ・分散処理システム ・システム計測 |
システム生命工学 | 生命システムは自己組織性、環境適応性、自己修復性などによって特徴づけられるように人工システムにはない優れた特徴を有する。すなわち、生命システムは究極のシステムとして捉えることができ、工学から見た生命システムとは何かという点について考えることで、生命システムを対象としたシステムデザイン工学の重要性について議論する。 |
・熱流体システム第1 ・熱流体システム第2 ・生物学序論 |
社会・経済・文化と工学 (学科推奨科目) |
本講義では、社会・経済・文化とシステムデザイン工学の関わりをテーマに、様々な事例を紹介する。多面的な事例のディスカッションを通じ、工学・技術の正の側面・負の側面の理解を深める。そして、人間社会の多様な問題の発見能力と解決のためのバランスのとれた判断能力を養うことを目指す。 | ・システムデザイン 工学概論 ・システムデザイン工学研修 |
制御システム 設計論 |
制御系を設計するには、まず制御対象の物理的振る舞いをどのようにモデルで表現するか、その際にどのようなモデル化誤差を考慮すべきか、そしてモデル化誤差や外乱などの不確かさが存在しても安定性、低感度特性、目標値追従特性などといった制御性能の仕様を満たすコントローラをいかに設計したらよいか、さらには実装上重要となるディジタル制御系の設計法などについて、初歩から系統的にまとめたものである | ・線形制御理論 ・非線形工学 |
設計・計画の最適化数理 | 設計・計画において、最適化法などの数理計画法の理論を実践的に活用する方法を学ぶ。具体的には、計画段階や基本設計段階を想定し、最小化または最大化する目的関数ならびに各種設計パラメータの設計変数や制約条件を設定し、本講義で解説する理論で最適解を求める方法等を学ぶ。講義内容は、意匠デザイン、構造物の最適設計、最適制御、施設の最適配置などで活用できる、変分法、線形計画法、非線形計画法、ニューラルネットワークで用いられる誤差逆伝播法、大域最適解の近似解を求めるのに適した発見的手法(焼きなまし法、遺伝的アルゴリズム等)などの理論を解説する。そして、それらの手法の設計・計画における応用事例を紹介する。 | |
分散処理 システム |
ネットワークを介して複数のコンピュータを接続し、協力動作させるために必要なハードウェアとソフトウェアに関する機構について講義する。後半ではネットワークプログラミングの演習も行なう。ネットワーク時代に向けて、通信を応用する基礎を扱う。 | ・システム工学 ・エネルギーネットシステム ・非線形工学 ・マルチメディアデザイン ・インテリジェントデザイン |
マニュファクチュアリングアナリシス | 設計、加工、計測、組立プロセスから構成される生産システムに関し、これらプロセスの基礎事項、プロセスを実行するためのハードウェア構成、要求される製品品質と経済性を達成するための条件を述べ、高精度・高能率生産システムを構成するための基礎を講述する。加えて、加工プロセスに伴う環境問題にも触れ、今日の生産技術が直面している問題点、将来解決されるべき技術課題を提示する。 | ・メカトロニクス ・製品企画論 ・エネルギーネットシステム |
メカトロニクス | 現代の電子機械やロボットを構成している各要素技術とそれらのシステム化技術について講義する。まずアナログおよびデジタル信号処理の概要について述べた後、FPGA記述のためのVHDL、そしてCPUあるいはDSPとその周辺のA/D.D/A、DIOなどのインターフェース回路の仕組みとプログラミングについて講義する。そしてメカトロニクスに重要な光半導体とセンシング技術について講義した後、メカトロニクスにおけるメカニズムに関する要素技術、そしてメカトロニクスのためのシステム化技術について講義する。 | ・工学材料 ・マニュファクチュアリンググアナリシス |
4年生 春学期 学科専門科目
科目名 | コメント | 関連科目 |
---|---|---|
インテリジェント デザイン |
ファジィ、AI(人工知能)、ニューロ、GA(遺伝アルゴリズム)、カオスなどを応用した知的システム(Intelligent Systems)の基礎およびシステム設計について、多数の産業応用事例を紹介しながら学ぶ。 |
・分散処理システム ・ヒューマンインターフェイス |
空間設計製図Ⅲ | 空間設計製図Iの取得者を対象とし、美術館等の公共施設や地区再開発等、与えられた設計条件から、空間形態をまとめ創出するための、より高度な空間の組み立て方について学ぶ。 | ・空間設計製図Ⅰ ・空間設計製図Ⅱ ・空間デザイン学 ・空間デザイン海外研修 ・システムデザイン工学演習 |
建築生産 | 建築生産システム概論と構造別建築生産管理を中心に講義する。建築生産システム概論では、建築生産システムおよび建築プロジェクトの基本事項と基礎知識について講義する。構造別建築生産管理では、構造別・工事別の施工技術・管理技術の基礎知識について講義する。また、いま社会から求められている建設工事の生産性の向上について、建設業界の動きを解説する。 | ・鉄骨構造工学 ・鉄筋コンクリート構造工学 |
建築行政 | 都市計画及び建築規制に関する基準・制度等をとりあげ、背景となる我が国の自然条件及び社会的条件、我が国の都市・建築の成り立ちとともに、これらの基準の内容と必要性、経済・社会において果たす役割を講義する。 特に、まちづくりについて、都市再生、中心市街地活性化など都市が抱える最近の課題に対応した新たな制度等を、事例を含め詳細に紹介する。 また、建築技術の発達に加え、経済のグローバル化、高度情報化の進展など建築基準を取り巻く状況が大きく変化しており、これに伴って建築基準についても多くの改善や新たな取り組みがなされている。これらについて、最新の取り組みの状況と今後の展望を明らかにする。 |
・建築環境工学 ・居住設備デザイン工学 |
地震工学 | 地震応答解析手法を中心に、地震災害から機械・建築・土木構造物や建物・都市空間を守るための考え方、技術、対策について学ぶ。 | ・空間構造力学 ・構造システム工学 ・鉄骨構造工学 ・鉄筋コンクリート構造工学 |
鉄筋コンクリート構造工学 | 鉄筋コンクリート構造(RC構造)は、耐震、耐火、耐久等にすぐれ、造形の自由にも富んでいるため、広く普及し多目的に使用されている。しかし、その性能は計画・設計上の配慮や施工精度に著しく左右される。講義では、RC構造の本質の理解に重点を置き、計画・設計に必要な基礎知識、コンクリートと鉄筋の力学的性質について教授する。 | ・空間構造力学 ・地震工学 ・鉄骨構造工学 |
非線形工学 | 実世界は決して線形的な要素で構成されているのではなく、非線形性が本質である問題が数多く存在する。その非線形現象の解析や工学的応用のためには、非線形システムに関する基礎的知識を習得する必要がある。講義では、まず、実際の非線形現象として非線形振動、分岐現象、カオス現象、摩擦、非劣駆動系などを紹介し、次に、それらの非線形現象の解析法として、位相面解析法、記述関数法、摂動法、調和平均法、リアプノフ安定定理、スモールゲイン定理などの手法を説明する。最後に、カオス、フラクタル、(ニューロ、ファジー)などを用いた非線形性の工学的応用についても概説する。 | ・制御システム設計論 ・分散処理システム |
マルチメディアデザイン | システムの設計、構築において重要なマルチメディア、すなわち画像、動画、音声等の様々な情報メディアについて基礎を学ぶ。マルチメディア情報の保存、圧縮、伝達手段、さらに、情報を伝達する手段としてのネットワーク、マルチメディア情報の暗号化や認識についても触れ、情報処理の各種応用分野を習得する。 | ・分散処理システム ・ヒューマンインターフェイス |
ライフサイクル 工学 |
人類が持続的に発展を続けるためには、地球環境問題、資源・エネルギーの制約を克服しつつ、人々の生活を維持・向上してゆくことが求められる。本講では、資源・エネルギーを最適に利用するトータルシステムとしての社会システムの構築について、ライフサイクルアナリシス(LCA)の観点から考究する。 | ・エネルギー変換システム ・熱機関システム |
4年生 秋学期 学科専門科目
科目名 | コメント | 関連科目 |
---|---|---|
エネルギーネットシステム | 複雑かつ大規模な電力システムは現代社会になくてはならないシステムとなっている。その電力システムの、有効電力・無効電力をエネルギー入出力(エネルギーネット)として解析する手法である潮流計算について講義する。次に、非線形である電力システムの動的特性として重要な安定性を、定態安定度、過渡安定度の面から解析する。また、周波数制御に伴う連系系統の諸問題、経済運用問題を取り上げ、電力システム運用の実際に関する講義を行い、このような大規模なシステムの設計に関する知見を広げる。工学者として、知っておくべき最低限の知識の習得を目指す。 | ・パワーエレクトロニクス ・光学システム |
製品企画論 | 前例のない生活革新型商品の実例を通して、新興商品の開発の一方法を紹介し、商品企画、事業計画の構成方法を学ぶと共に、学生自らの資質と可能性を啓発した自分オリジナルの商品企画体験を通じて、事業化の方法を試案できる力をつけさせる。 | ・工学材料 ・マニュファクチュアリングアナリシス |
テクニカル コミュニケーション |
正確でわかりやすく論理的な英文の書き方のルールを学ぶ。研究成果について英語で論文・レポートを書き、社会に出てからはさらに報告書・提案書などを書く機会に役に立ち、かつ知っておかなければならない科学技術英語の効果的な書き方を講義と演習を通して習得する。 | ・システムデザイン工学輪講 ・卒業研究 |
都市インフラ ストラクチャ システム |
都市に於ける問題について、CO2の排出は地球規模での温暖化をもたらし、都市域に於けるエネルギー消費や緑地率の低下などがヒートアイランド現象を引き起こしている。都市のインフラストラクチュアの範囲は広く、都市交通(道路、鉄道、空港、港湾)、電力、ガス、地域冷暖房、通信、上水、下水、中水道等々があげられる。各々のインフラストラクチュアの歴史をふまえて都市に於ける問題を、特に環境・エネルギーの観点から明らかにし、都市インフラストラクチュアシステムを利用している建築設備システムの課題もとりあげて、最新の情報や技術動向を踏まえた解決策について紹介し、都市インフラストラクチュアシステムのあり方について理解を深める。 | ・居住設備デザイン工学 ・建築行政 |